CG制作の費用・料金・相場について
3D-CG(三次元CG)の料金の算出方法を知るには、まずCG制作の工程を知る必要があります。
簡単に申し上げますと、CGはまず三次元で形を作り上げる「モデリング」という作業を行い、その形状データを動画や静止画として書き出す「レンダリング」を行い、そして最終的に質感などの手直しをする「レタッチ」という作業で完成します。ですので、CG制作の費用は基本的に「モデリング費用」+「レンダリング費用」+「レタッチ費用」という三つの要素から算出します。
人数×日数=見積金額
クリエイター一人が一日動くための料金を「1人工(にんく)」と言いますが、基本としてCG制作の見積もりはこの人工という単位で算出します。ただしコンピュータを回すだけで終了するレンダリング作業だけはカット単位、もしくはコンピュータのCPUパワーの利用時間単位となります。
クリエイターの能力によっても1日で可能な作業量は違ってきますが、弊社では、ベテランのクリエイターが1日に行える作業量を目安として人工計算をしています。
3D-CG制作の相場は「ザックリと1分=140万円」
2024年現在、弊社と取引があるCGスタジオなど、CG制作の業界内で一般的に言われているのは「1分=140万円」という相場です。通常1カットのCGは300フレーム前後から構成されることが多く、一般的な動画は1秒が30フレームから構成されますので、10秒が1カットと「ザックリと」言うことができます。すると1分では6カット前後ということになります。
140万円で6カットであれば、概ね1カットが23万円で制作されることが多いのではないでしょうか。
弊社でもこの考え方を基にして料金設定を行っています。
とはいえ、複雑怪奇なオリジナルモデリングを要するような案件や、CGと実写を合成するために実写撮影からコーディネートしなければならないような案件の場合は、弊社からCGディレクターやコーディネーターが派遣され、制作会社のスタッフと動くことになりますので、その人件費と編集費用などが加算されますので、数倍の料金がかかる場合があります。
いずれにしても案件ごとにコストの中に納まる方法論を考えていったほうが現実的ですし、弊社でもCGを使う映像作品の趣旨を理解した上で、なるべく案件のコスト内に収まるような方法論を提案させていただくようにいたしております。
CGの必要性が見えた段階で、早めに弊社デキサまでご連絡・ご相談ください。
基本料金表
CG制作の費用については、作業時間や工数によって変わるために一概に「1カットいくら」「10秒いくら」というような価格を出せません。案件をうかがい、その案件の難易度に合わせた見積もりを毎回出すという方法を弊社では行っています。
お電話もしくはメールにてお問い合わせいただければ概算の見積もりをすぐに提示させていただきます。
参考までに、CG制作の工程ごとの費用につきましては下記の表を参照してください。 こちらの料金表を基本として見積書を作成させていただいております。
CG制作の価格表 | |
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3Dモデリング | 70000円/1人工 |
静止画レンダリング | 7000円/枚 ※4000×4000ピクセルが基本です |
動画レンダリング | 72000円/カット ※1920×1080pixの動画10秒がワンカットです |
レタッチ | 70000円/1人工 |
※上記の表はあくまで目安です。特にCG制作の場合は撮影素材をもとにした映像制作と異なり、撮影時にモニターでクライアント様がチェックできるという性質はありませんので、受注形態によってかなり価格が上下する傾向にあります。こうした不確定要素による価格の変動については「その他のCG制作料金決定要素」をご一読ください。
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特急仕上げ・休日料金など
テレビ番組などで使用するCGの場合、休日をまたいでの特急案件をご発注いただく場合があります。こうした場合は特急料金や休日手当を加算いたしますのでご了承ください。
本来、CGを安価に制作したい場合の一番の方法は「なるべく早く発注をすること」「CG制作者に対して十分な時間を与えること」です。時間が無ければ24時間体制でシフトを組んで制作を行いますが、コストもかかりますので必要にして十分な時間を計算してご発注をいただければと思います。
必要な制作期間はCGの性質や内容によっても違いますので、あらかじめ予算管理を担当されている方から直接お問合せいただくことをおすすめいたします。
代表コラム~CG動画制作を安価にする方法
コストが下がればCGで社員教育動画を制作することも視野に入りますので、リモートワークを行っている社員に対して研修の代わりに動画を用いるような可能性も見えてくるのではないでしょうか?
当コラムでは、どうすればCGを活用した動画を安価に制作することができるか?その方法論をご紹介しています。ぜひご一読ください。
用途別CG制作費の目安
CG制作の費用は上記のように人工計算で加算して算出しますが、制作するメディアによってある程度の相場がありますので、相場観がわかるように詳しく解説してみたいと思います。
テレビ番組用CG制作の費用
テレビ番組のCG制作は弊社デキサが最も得意としている分野でもあります。
テレビ番組用のCG制作の特徴は、何よりも制作時間が限られていることです。プロデューサーチェックを経て放送前日にCGの差し替えが発生する場合もあるため、何よりも求められるのは(正確性が最優先であることは言うまでもありませんが)制作現場のスピード感です。
デキサでは、特に医療・医学や事故再現のCG動画など、比較的テレビにおいて利用頻度が高い上に難易度も高いCG制作においても最短当日仕上げで対応するという、スタッフフレンドリーなCG制作現場運営を行っております。
そこでコストの話になりますが、ある程度のスピード感を実現するためには、スタッフ数を増やすことによって分担作業を行う必要があります。例え当日納品であったとしても5人のスタッフを拘束してしまえば、それは5人工になるため、必然的にコストも上がります。また、弊社のみで対応できかねるほどの特急制作の場合はアライアンス関係にあるCG制作会社と連携するためコストが上がる傾向があります。
その反面、テレビ番組のCGというのは「抽象的概念をわかりやすくするためのCG」であることが多く、「模式図的CG」がほとんどで、映画に使われるような写実的なCGを求められることはほとんどありませんので、比較的制作の労力が少なく済む傾向があり、コストはその点では低めに設定することができるという特徴もあります。
以下の表の金額が一応の御予算の目安とお考えください。
テレビ番組用CG制作の費用目安 | |
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30分番組(5カット前後) | 50万円~100万円 |
1時間番組(10カット前後) | 80万円~180万円 |
2時間特番(20カット前後) | 150万円~300万円 |
※ただし医療系のCGにつきましては「医療CGの制作費用」のページをご参照ください。
※テレビ番組用CG制作については「テレビ番組用CG制作」のページをご参照ください。
企業広報ウェブ動画用CG制作の費用
弊社デキサが制作に携わるウェブ動画の多くが、工業系の企業広報や商品紹介です。これらに使用されるCGは、細密さが求められる分野でもあります。企業(メーカー)様のプレビューによる修正回数が多くなる傾向がありますので、その修正費用も目安に加える必要があります。そのため1カットあたりの費用としては、テレビ番組のようにディレクター&プロデューサー権限でOKが出せる裁量権が狭い分、コストがかさむ分野でもあります。
また企業様に対する企画としてCGをプレゼンする目的は「そのほうが企画が通りやすいから」という理由もあるためか、尺に対するCGの比率が高いことも特徴で、その分コストも高くなる傾向があります。
企業動画用CG制作の費用目安 | |
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CGが2カット前後の場合(1カット10秒程度) | 40万円~60万円 |
CGが5カット前後の場合(1カット10秒程度) | 70万円~120万円 |
CGが8カット前後の場合(1カット10秒程度) | 150万円~260万円 |
※ただし医療系のCGにつきましては「医療CGの制作費用」のページをご参照ください。
書籍のCGイラストについて
近年需要が増えているのが、書籍のCGイラストです。特に医療系の書籍においてはCGが普及しており、弊社でも多くの書籍に医療CGを供給してまいりました。
以下に目安となる価格を提示いたしますので、ぜひ、このラインを下回ることの無いよう調整をお願いしたいと思います。
書籍用CGイラスト制作の費用目安 | |
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挿絵1枚 | 5万円~応相談 |
挿絵10枚 | 25万円~応相談 |
書籍1冊分 | 300万円~応相談 ※1冊ではペイする可能性が低いため2冊以上での発注や動画DVDとの組み合わせが現実的 |
※ただし医療系のCGにつきましては「医療CGの制作費用」のページをご参照ください。
インフォマーシャル用CG制作の費用
弊社の受注案件で最近特に増加傾向にあるのがインフォマーシャル用のCGです。インフォマーシャルの場合は仕事の流れが複雑になりがちです。例えばクライアント様がインフォマーシャルを作ろうとすると、一般的には「クライアント企業」→「広告代理店」→「映像制作会社」→「CG制作会社」という流れになります。この状況ですから私たちCG制作現場のスタッフがクライアント様に直接お会いしてご要望をくみ取る機会が与えられることはまず無く、クライアント様のご要望を汲み取ることは不可能に近い状況です。そのため、過去の事例を見ても正直なところ「クライアント様が何を作りたいのか?」という基本的な情報を共有できているとは言い難い状況です。
そのため、何度も何度も作り直しが発生します。作り直しが発生すれば値段はおのずと高くなります。
さらに悪いことに大量のサンプルが発生するのもインフォマーシャル用CG制作の現場の特徴です。このサンプル、気軽に発注されることが多いのですが、もちろん弊社ではサンプルにも課金することをご了承いただきます。
CGを活用したインフォマーシャル制作をお考えの企業様は制作に関わる映像制作会社様や広告代理店様に「CGのスタッフも会議に呼ぶように」との伝達をぜひお願いいたします。それだけでも作り直しが減り、安価に済ませることができるようになります。
インフォマーシャル用CG制作の費用目安 | |
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1カット単体 | 50万円~応相談 |
5カットの場合 | 100万円~応相談 |
10カットの場合 | 180万円~応相談 |
※ただし医療系のCGにつきましては「医療CGの制作費用」のページをご参照ください。
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サンプル(試作品)CG制作の費用
広告代理店様経由の制作現場ではサンプル(試作品)制作がつきものです。ところが以下のような事情があり、過去の実績からそのままサンプルをお出しすることが大変難しくなっております。
① 弊社の仕事は技術解説用など守秘義務がある場合が多いため過去のCG動画をことわりなく公開できない
② デザインの工数のかけ方は各案件ごとの要求水準次第なのでサンプルとして参考にならない場合が多い
上記のような事情があり、他案件でのCG動画や静止画をサンプルとして求めに応じてお出しすることは困難です。そこで弊社ではサンプルのご依頼があった場合、サンプル制作費をお支払いただき、過去の実績での三次元形状データを改編するか、ゼロから個別に制作を行っております。
サンプルCGの制作費用は通常の納品用CG制作と同じく「1人工=70000円」をベースに計算を行い算出します。
修正・変更の費用
弊社の間違い、弊社の都合による修正はもちろん無料といたします。ご指示いただいた通りになっていない場合などは弊社に100%責任がありますので、修正・訂正を行うのは当然と考えます。ただし、一般的に修正作業は二回までとしているCG制作会社が多く、弊社もその通例に従います。二回のチャンスがあればほぼ間違いなどを正すことができるはずというのが、この二回という回数の根拠です。
また、内容をお客様都合で変更する場合、つまり制作前の段階で合意していた内容を作り、その発注内容通りCGが出来ているにも関わらず内容を改める場合や、一度試写をしてご指摘をいただかなかった部分にさらに改編希望があった場合などは「変更」として扱い、有償にて対応させていただきます。
「修正」扱いとして無償で対応するか、それとも「変更」扱いで有償で対応するか。この判断基準は、弊社のミスや勘違いによるものか、それともお客様側のご都合かで判断することになりますが、基本的には下請法に定められた考え方に準じています。まずは発注前にCGの内容を具体的に精査し、決定してからCGをご発注ください。
CGによる静止画制作の費用について
三次元CGで静止画だけ制作したいというご要望は多数いただくのですが、静止画制作だとしても、三次元CGである以上、形状のモデリングやレタッチ作業は必要になりますので、静止画のみの三次元CGというのはあまりにコストパフォーマンスが良くありません。三次元CGはあくまで動画として作ることを前提として企画を立てて活用することが、コストパフォーマンスの高い制作のポイントとなるかと思います。
CGを活用した映像制作の費用
デキサは様々なメディアにCGだけの制作で参加していますが、CGのみならず、撮影素材、アニメ素材、そしてCGを活用しながら映像作品の完パケとして納品することができる総合映像制作プロダクションです。
CGは、それ単体では作品として成立しない性質のものですので、「CGを活用して効果的に表現することができる案件」で、なおかつ、編集やナレーション収録を経てDVDやBlu-rayに仕上げたい。そんな場合はお気軽にご相談ください。
社内でCGを内製でき、なおかつ撮影や編集まで一貫して映像制作することができるソリューションが全部そろっているのもデキサの魅力。最小限度の外注率でコストパフォーマンスの高い映像を制作します。くわしくは費用に関する詳細解説ページをご覧ください。
お支払の方法について
弊社では現金振込による納品日から起算して60日以内のお支払をお願いしています。これは「下請法」という法律に定められた支払期日ですが、下請法に関わらない性質の案件であったとしても、下請法の精神を鑑み、一応の基準として60日以内にお支払をいただけない場合は請求書を再発行させていただいております。
もちろん事前にお支払についてご相談があれば応じさせていただきますが、納品日から60日以内を一応の目安とされるよう、お客様にはくれぐれもお願いを申し上げております。
また、案件の性質にもよるのですが、事前に着手金として一定額を収めていただく場合もございます。こうした場合は早い段階でこちらからご相談申し上げます。
くわしくは以下のリンク先のページに詳しく記載しておりますので、ご一読ねがえればと思います。
◆代表コラム~CGを使った映像制作の費用/安価に制作するために
理由は簡単で、新型コロナが蔓延したことで多人数が集まるロケが行いにくくなっているからです。弊社の場合は映像制作会社でありながら自社でCG制作部門もあるため、制作とCGの両部門が同時に動くことで、一社の中でCGを活用した映像制作を、しかもフルCGで行う事ができてしまうのです。>>続きを読む
◆参考~TV-CG.comでのCG料金紹介ページ
◆参考~CGcreator.netでのCG料金紹介ページ
※2022年から2023年にかけて、これまでにない大幅な物価高騰が続いています。そこで当ページで扱っているCG制作の費用・料金・相場についての内容を大幅に見直しております。また、その際は東京都内の同業他社様との横の連絡で弊社に開示していただけたデータのみをエビデンスとしているため、多少の実勢価格との相違がある点はご承知ください。とはいえ、多くの場合、2020年に比較して20%から30%程度の値上げが行われているようです。最新の調査結果ですから、これを相場としてここにご紹介しております。
※ここでは三次元CGアニメの動画ファイルのみの制作料金・相場観について解説します。商品紹介や企業広報などの用途で最終的にDVDやウェブ動画として公開する「CGを活用した映像制作」をご希望の場合はまず映像制作の費用のページをご覧ください。大まかな相場観をご理解いただけると思います。
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