三次元CG(3D-CG)の制作工程について
三次元CGの制作工程は主に、カタチや質感、そして動きを作り上げる「モデリング」、そしてそのモデリングデータから実際の動画や画を書き出しする「レンダリング」、さらに微調整を行う「レタッチ」という三段階に分けられます。大変ザックリとした説明ですが、上記の三つがCG制作の工程三段階です。
また、これら三段階以外にもCG動画の制作工程全体を監理する仕事や、リサーチ作業、それにCG動画の内容をコンテなどによって決定する仕事も行う必要があります。ここではこれらCG制作工程について触れてみたいと思います。
モデリング
まず、コンテを基にして三次元モデルを作成する「モデリング」という作業を行います。このモデリング作業はCADで設計図を描くのに似ている作業です。完全に手作業のため、CG制作作業のうち、もっとも時間を使う作業と言ってもよいでしょう。
動画の場合はモデリングの作業に加えて、アニメーション設定を行う作業が発生します。モデリングで作成した形状データに、動きをつける作業ですが、弊社は映像制作会社ですのでアニメーション設定はお手のものです。
レンダリング
モデリングで作成した形状データを実際の静止画や動画に書きだす作業を「レンダリング」と言います。レンダリングは純粋にPCパワーに頼った工程です。
レンダリングはCGの最終的な使用用途によって使用するレンダラ―(ソフトウェア)が変わります。
被写界深度設定を使ったり、また光の反射回数を多くとって深い階調表現を狙う大域照明などの技術を使う場合、そのレンダリングに使用されるコンピュータパワーは莫大です。そこで弊社ではマルチコアワークステーションを複数台並列にグリッドとしたレンダリングファームを用意して制作現場の効率化を行っています。
レタッチ
モデリングで書きだしたCG動画や静止画がそのまま作品として使えることはごく稀です。通常の場合はレンダリングし終えたファイルは編集ソフトを使って質感などを整えたり、また修正を行ったりします。この段階を「レタッチ」と呼びます。
静止画の場合はレンダリングした静止画ファイルをフォトショップなどのレイヤーに置いたあと、微修正を加えたり、また重ねたりしています。もちろん光の効果などをCGに付け足す場合もあります。
動画の場合は編集ソフトに読み込んで、背景を加えたり、また輪郭を調整するなど細かい加工を行います。
モデリングを効率化する3Dスキャン
デキサでは、レーザーや赤外線を用いた3DスキャンデータからCG制作を行うサービスも行っております。もちろん3Dスキャンから最終的な映像作品を制作するまでの全工程をコーディネートいたしますので、お気軽にご相談ください。
もちろん、今お手元に3Dスキャンによって得られた点群データがあるようでしたら、その点群データを基にして映像を制作することも可能です。(右の大谷観音像CGはその事例の一つです)
3Dスキャンによる点群データからの映像制作はぜひ弊社デキサにご相談ください。
コンテについて
CG制作のように「ゼロから動画を作る作業」ではコンテが必須です。弊社デキサの場合はクライアント様からコンテをいただいて作業を行う方法と、弊社でコンテを描く方法の二種類に対応しています。
特にテレビ番組の制作現場では、カメラで撮影した素材次第で編集するためコンテの文化がありません。こうした制作現場からのご依頼の場合は、弊社側でCGの制作現場に精通したCGディレクターを立ててコンテを決定する作業を行っています。台本を投げていただければ弊社側で番組の性質を加味したカメラアングルを決定いたしますのでご相談いただければと思います。
試作工程について
特に広告用映像等の場合、サンプル(試作品)の制作を必要とする場合があります。弊社デキサでは過去の膨大な実績の中からもっとも近いと思われる案件の三次元データをチョイスし、そのデータをクライアント様の求めに最も近い形でアレンジして試作品としてお出ししています。
もちろん弊社の場合は守秘義務上どうしても公開することができない三次元データもありますが、それらを省いたとしても多くのデータが存在します。最短時間で効果的なサンプル制作を実現します。
サンプルの制作期間と費用は、ご依頼いただいた際に提案申し上げます。費用については下記の「CG制作の費用について」からご覧ください。
CG制作の費用について
費用については上記の「モデリング」「レンダリング」「レタッチ」の三つの項目にかかる費用の合計で見積りますが、詳細はCG制作の費用のページをご覧ください。