工業製品のCGならCADを有効活用しましょう
工業製品の場合、必ずといって良いほど存在する「CADデータ」。今の時代、工業製品の設計でCADを使わないということは考えられませんし、もし工業製品のPRを行うのであれば、これを使わない手はありません。時間も短縮できますし、その分のリソースを「美しさ」に振り分けることができますので全体的なクオリティが上がります。
弊社ではCADの様々なファイル形式に対応しておりますので、ぜひご相談ください。
CADデータと手持ちの自動車モデルを組み合わせてレンダリングしたCG画像
CADからの制作でもクオリティに違いが出ます
工業製品のCGの場合、大きく分けて、その役割は以下の二点です。
・工業製品の働きや動きを見せるためのCG
この二種類では求められる要素が違います。そうした違いも、弊社なら演出のプロが的確に判断して実際の画作りに反映させることができます。それはなぜか?
私たちデキサは、単なるCG制作会社ではなく、テレビ番組やDVD・Blu-rayなどの映像コンテンツや、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)といったリアルタイムCGコンテンツといった様々な「目で見るコンテンツすべて」を扱う、まさに映像の総合プロダクションです。こうしたコンテンツを作る上で大切な「演出」のプロがいて、「どう見せたら伝えたいことを伝えることができるか?」を真摯に何十年にもわたり考えてきたからです。
外観CGはフォトリアルCGで
工業製品をPRするのであれば、まずは外観からCGで見せるのが普通ですし、こちらについてはフォトリアリスティックな表現が求められます。フォトリアルCGの制作には、CGクリエイターによって様々なノウハウがあり、一概に「こうすれば写真のようにキレイに見えます」と言えないのが実情ですが、かなり近いところまで作ることができます。
そしてさらに重要なことは「単に写真のようなCG」というだけではなく、その工業製品が持つプラス要素をより引き立つように描くということです。
より美しく、より特長がわかりやすい「演出が利いたフォトリアルCG」。その意味では弊社は映像やイベントの「演出」に柱がある会社であり、「どう見せるか?」のプロです。ぜひお任せください。
機能説明は「デモノハレモノ」を省いたCGで
工業製品の機能や動き、仕組を見せるためには余計な情報が無いほうがわかりやすいです。ですから論点のみに絞ったCGを作ります。こうした場合も内部構造のCADデータがいただければ、それをアレンジして的確に映像化いたします。
例えば右図のように機器の内部を透過図として見せて、さらにその各パーツがどのように動くかを見せることもできます。しかも背景には何もないため「見せるべき部分」しか画面に映っていません。これが「シンプルさ」「見やすさ」「伝わりやすさ」を生みます。
描くべき部分を的確に描き、省く部分を省く。これは映像制作者が100年以上の歴史の中で培ってきた「削る文化」の際たるものです。
そのためのノウハウがギッシリと詰まった引き出しをたくさん持っているスタッフが、皆さんの助言者として手助けいたします。
CADからの工業CG制作事例
弊社が制作してきた工業系CG制作事例の中でも、CADデータからクリーニングして制作した動画の事例をご紹介したいと思います。
分析関連装置CG制作実績
液中からエクソソームを分離する装置です。実際の製品がまだ存在しない上に色なども大枠しか決まっていない段階での制作でした。色調などは相談しながら決定いたしました。
動きなどは聞き取り調査から割り出してアニメーション設定(リギング)を行っています。
ヘアドライヤー広報用CG制作実績
ヘアドライヤーのような工業製品の場合も、多くはCADデータが存在します。
もちろんCADはあくまで設計図ですから、そのまま使うことはできないまでも、曲線を表現するために必要な部分にデータ量を多目に分配すると同時に、不要なデータを削除し、高精細かつ軽量なCGデータに作り直します。こうした作業を弊社では独自に「クリーニング作業」と呼んでいますが、このクリーニングを的確に行うことで、フォトリアリスティック(写真のようにリアルな表現)なレンダリングを行っても時間もかからず高品位なCGを作ることができます。
CADで描けない部分もお任せください
CADのデータが無い場合も、ゼロからモデリングいたしますので、ご相談ください。
よく、弊社にいただくご相談に「CG屋さんに基礎的な動作原理の概念を伝えるだけでも一苦労なんです」というものがあります。確かにCADデータ無しで工業製品の外観や動作の様子をCGでゼロからモデリングする場合、その製品特長を伝えるために「物理」や「化学」といった理系の知識が必要な場合が多く、単に「優れたCGデザイナー」というだけでは手掛けることは難しいのです。デザイナーはあくまでデザイナー。専門学校や美大でデザインは学んでいても、物理や化学は門外漢。
インダストリアルデザインを学んでいる「工業デザイナー」なら、かなり近いモデリングができるのでしょうが、そうした人は映像系のCGクリエイターには極少数かゼロです。
弊社は、門外漢ながらも物理や化学といったサイエンスから、生化学などを含めた医学の映像まで幅広く理系の題材に果敢にチャレンジしてきた理系CG映像の会社です。お打ち合わせに呼んでいただければ、お客様にもきっとすぐ違いをご理解いただけるものと思います。
「ああ、コイツ、なんとなく分かっているな…」そう安心していただけるよう、日々努力を積み重ねて学び続けています。