カメラが入れない場所を可視化できる
映像作品はカメラ撮影がまず最初にある作業ですが、このカメラ撮影で収録できないものは山のようにあります。
例えばですが、生きている人の体内を断面で可視化するのは大変困難です。確かに最新の検査機器を用いれば動いている状態のビジュアライズも可能ですが、医療目的以外で撮像することも問題ですし、撮像された画像は専門家なら理解可能ですが、まず一般の方からしたら何が写っているのかも判読不可能でしょう。CGであれば人体の内部をスマートに的確に動く画にすることができます。
頭髪が伸びるメカニズムを頭皮断面CGで描いた弊社の作例
例えば抗がん剤でなぜ毛髪が抜けるのか?その説明のために頭皮の断面を描き、頭髪が伸びるメカニズムを描いたCG動画作品があります。こうした動画も「髪の毛が伸びるまで時間がかかるので撮影困難」ということと「断面であるため撮影不可能」という理由から、カメラ撮影が現実的ではなく、CGでなければ表現できない分野です。
カメラ撮影できないほどミクロな世界を描ける
また、ミクロな目線で原子や分子の動きなどを観察することも、カメラ撮影では困難で、CGの独壇場の分野です。
ミクロなものの動きや振る舞いを可視化する技術は年々進んでいますが、まだまだ専門の学者がたのイメージする時間解像度に追いつかない状態です。そのため、まだまだ当面の間は手作業でモデリングするCGが活躍することでしょう。
セラミック界面構造多面体CGの作例
例えば、こちらはアルミナから成るセラミックの界面構造多面体をCGで描いた事例です。酸素原子にアルミ原子が見えています。そこにチタンの原子が混入した際の、それぞれの原子の振る舞いを可視化しているCGとなります。
こうした原子の振る舞いなども、カメラが撮影できないという意味でCGに頼らざるを得ない分野の一つです。