映像制作の現場からタイトル
2019/11/26公開

医療映像制作会社ならココがベストチョイス

医療映像制作を考えているなら、制作会社選びに困ることもあるでしょう。ここでは私が知っている制作会社の中から数社リストアップしてみたいと思います。あくまで個人的意見ですので、これまで付き合ってきた会社さんしか書いていません。ご了承ください。

INDEX

  • 医療映像の制作は参入障壁が高いジャンル
  • ここに電話!!おススメ医療映像制作会社3選!!

医療映像の制作は参入障壁が高いジャンル

私の経験から言うと、医療映像を実際に制作できる会社というのは本当に限られていています。とはいえ医療に詳しいことが必須かというと、そういうことではありません。「映像を作る」「コンテンツを作る」ということに軸足をしっかり置いて、コンプライアンスを守り患者さんの立場に立てることが大切です。つまり「映像屋として普通のことを失敗なくちゃんとできる」という意味で、結構高いレベルを求められるので、必然的に参入障壁が高くなってしまうのです。看板を掲げて「うちもやってますよ!」と言うのは簡単なのですが、営業して仕事取ってきて、未熟な若いディレクターに「お前やっとけ」ってレベルでは絶対に通用しません。

では医療映像に必要な「会社の条件」とは何でしょう?

  • 経験値が高いこと
  • コンプライアンス意識が高い
  • イラストやCGを自社で制作できる
  • 患者さんの立場に感情移入できる
  • 理系のアタマを持っている
  • マーケティング意識を持っている

条件としてはこのあたりかなと思います。医療関係の映像に限らずどれも大切な要素ですが、バランス良く全部をやろうとすると、できそうでできないから、参入障壁が高いのです。

経験値が高い

経験値が高いというのは、医療業界に限らずですけど、どういう分野においてもその業界特有の事情のようなものがあり、それを無視してコンテンツを作るということはできないはずです。
不文律のようなルールはどこの業界にもありますから、10本や20本、そういう仕事をしたからといって、それを理解できるとは到底思えません。仕事を通じてお医者さんや薬学者100人と話してみて、その言葉の「行間から感じ取る」という世界です。
コンテンツメーカーとしての経験値が高ければ「専門」を謳う必要は無いと思うのですが、経験を積んだベテラン制作者でないと、行間を読み間違えて患者さんの気持ちを傷つけてしまう危険性もあるのです。その意味ではある程度年期の入ったセンシティブな題材を扱った経験が多いスタッフがいたほうが良いと思います。

コンプライアンス意識が高い

コンプライアンス意識というのは医療や医学のコンテンツを作るならすごく大切です。
コンテンツの中で下手なことを言ってしまうと、それが元で、後で大問題に発展する可能性だってあるのです。なにせ人の命や健康がかかっているジャンルですから、「言えることは言える」「言えないことは言えない」というキッパリとした姿勢がコンテンツメーカーにも求められます。
そしてそのサジ加減の判断ができる知識量も必要です。ある程度法律も知っている会社のほうが医療や医学のコンテンツメーカーとしては有利だと思われます。
とはいえ、これも医療に限った話ではなく、どのジャンル、分野の作品でも同じことです。経験値が高ければ扱う題材ごとに注意すべき点はおのずと考えればわかることですので、やはりコンテンツメーカーとしての軸足をブラさずに真剣に仕事をしていることが条件ではないでしょうか。

イラストやCGを自社で制作できる

イラストやCGを自社でやれるというのも大きなポイントです。何せ人(ヒト)の体のことを描くのですから、生々しくなってしまうところを、イラストやCGでうまく描写して逃げるわけです。ですので、こういうグラフィック系の仕事を自社内でできるというのは大切なポイントとなります。
もしグラフィックを外注でやったりすると大変なことになります。まず、ただ画が描ければいいというわけではないし、修正のたびに外注の会社では細やかな対応ができない。正直、医療分野の映像はCGやイラストのできるクリエイターにやらせたほうが絶対に良い。「どう描くか」からプランニングできる人間がトップに立って仕切ったほうがうまくいくのです。

患者さんの立場に感情移入できる

医療映像の多くは視聴者が「患者さん」です。もしお医者さんが見る動画だとしても、患者さんに見られた時にまずい映像は好ましくありません。
昔はよく「医療映像には赤を使わない」という不文律を耳にしました。最近はそういう迷信じみたことはありませんが、昔はそういわれていました。つまり「血液」を連想させる色は好ましくないというわけです。実際、視聴者がそこまで気にしていたかというと、そうではないのですが、こういう視聴者心理への神経質なまでの細かい配慮が医療映像の世界には求められるということです。
また、患者さんが見た時にどう感じるか?冷たく感じてしまうか?それとも希望を感じるか?こうした視聴者心理の分析は、そのまま「共感」や「気持ちの動き≒感動」に直結する要素なので無視できません。医療分野の映像を制作するなら、こうした細やかな配慮は必要になってくると思います。
とはいえこれは医療映像に限った話ではなく、多くの人が見るコンテンツを作るなら想像力の限りを尽くして視聴者がどう感じるかをシミュレーションし、的確な表現を選定するよう心掛けなければなりません。当たり前のことですが、とかく忘れがちなことですので、あえて書いてみました。

理系のアタマを持っている

これは単純に適性の問題ですが、医薬品など内科のお話を映像化する際などは、多少なりとも化学の基本が少しは頭にないと事前取材の打ち合わせの段階で、映像制作者が理解ができないというお粗末な結果になってしまいます。これでは難しい。
出身大学が文系だろうが理系だろうが、それはともかくとして、できればバリバリの文系のアタマよりは、多少は化学に興味くらいはあったほうが良いと思います。それと最近は粒子線を使った治療なども行われるようになっていますから、物理にも興味があればよいと思います。詳しいことは専門家に聞けばよいのですが、興味が無いとディレクターも辛いでしょうから、これは本当に向き不向き、適正の問題かと思います。
逆に私などは頭が理系すぎてバラエティのお笑い番組の演出などの際に困ったくらいです。テレビ業界の場合はディレクターの適性など考えてもらえませんし、そんなことを言っていたらディレクターにチャンスは巡ってきません。ですので私のような理系アタマの人でもラーメンコーナーの担当を任されたりするのですが、仕方がないのでラーメンの話を理系の目線で切る方向にして、ラーメンスープをガスクロマトグラフィ分析にかけたり、ラーメン店の前の行列の動きとラットを使用した行列実験でのデータと比較するなど、自分の得意な方向性に番組の方向性を合わせるような演出を行っていました。一定の評価を得たので「新しいね」と言ってもらえたのですが、これ、失敗してたらと今でもヒヤヒヤします。

マーケティング意識を持っている

マーケティングのノウハウは医療映像でも必要です。私の会社などは8割の仕事が医療系なので「ほぼ医療系映像制作会社」と言えるのですが、実は他の医療系映像制作会社さんとの付き合いはほとんどありません。なぜなら医療映像制作をする会社というのは教材動画を作る会社が多くて、うちみたいな「商品を紹介する」「モノを売る」というマーケティングを意識した映像制作会社とは作る映像の演出方針の点で違いが多すぎて個人的には話があまり合いません。
しかし医療業界にもマーケティングのセンスは重要です。マーケティングの本質は「情報拡散」です。良い医療情報を拡散すればそれだけ患者さんの選択肢は広まるわけですし、世の中のことを考えれば、マーケティングの情報拡散テクノロジーを活用した医療動画というのは絶対に意味があるのです。少なくとも私はそう確信していますし、私の会社もそういう方向性で活動しています。

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おススメ医療映像制作会社3選!!

上記のような条件を満たしている映像の制作会社なんて、そんなにあるものではありません。私の個人的な意見として、以下にこれらを満たしていると思われる制作会社を列挙してみたいと思います。

  • 株式会社デュナミス
  • 株式会社ゲイン
  • デキサホールディングス株式会社(ウチです・笑)

株式会社デュナミス

デュナミスロゴメディカルイラストを中心に活動しているデザイン系の会社ですが、映像も一部取り扱っています。
パンフレットや広告系デザイン中心とはいえ映像を作ってもこの会社さんは一流です。まさに医療・医学系一筋という感じの会社さんです。
樋口社長は社長としても私の目標で、私はいつまでたっても追いつけそうにないと感じさせてくれる天才です。
経験値はあたりまえに私から見ると「この分野では日本一でしょ」と思ってしまう説得力があります。しかも医療や健康に関わるデザインワークを長くやっているのでコンプライアンス意識も高いので薬事法など、医療の素人であるクリエイターが陥りやすい部分も完全にクリアできていると思います。
それとこの会社さんはイラストを基本にしている会社ですので、自社で動画の素材を作れるという優れた利点があります。イラストをモーショングラフィックスで動かしてアニメにして機序動画を作るなど、良い選択肢になるのではないでしょうか。

>>株式会社デュナミスのサイト

株式会社ゲイン

(株)ゲインロゴ弊社ともビジネスパートナーとして近い距離にありますし協業することも多い会社で、学術/解剖系のガチガチの医学系3D-CGから、センス抜群のかわいいキャラクターアニメーションまで幅広く制作している映像制作会社です。創業10年ほどの会社ですが、薬学や解剖のCG動画というと、よく耳にする名前ですし、お客様からのCGの相談などがある際に「ほかにどこに声かけてますか?」と聞くと、医療系では必ずと言って良いほど耳にする会社名となっています。
社長の横山氏がプロデューサー業なので「プロデュース重視型」と見えがちな会社ではあるのですが、実は社長がCGを自分でやるという職人志向の会社です。

>>株式会社ゲインの医療映像情報サイト

デキサホールディングス株式会社(ウチです・笑)

デキサロゴ一応書いておきます。一応ね。医療広告賞であるBHI賞を2005年に取っていますので、マーケティングを意識した医療系動画コンテンツの制作においては負けません。
加えて、うちの強みは20年以上にわたる解剖学系三次元CGモデルの蓄積でしょうか。一般的にこの業界でよくあるアメリカから買ったものではなく、自社オリジナルの解剖CGモデルを持っているので、これを活用したCG動画がウリです。
筋骨のモデルなどは有名です。20冊を超える書籍で使われていますし素材集にもなっているので、医療に関わる方なら弊社のモデルを見たことが無い人はいないと思います。

>>参考リンク~デキサホールディングスの医療系映像制作サービス

以上、参考になればと思います。今後おつきあいが増えたら、もっと会社を紹介したいと思います。

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マーケティングに関するウェブセミナー公開中

ウェブ動画マーケティング術セミナータイトルウェブ動画制作の一番の動機、それは「モノを売りたい」「会社をPRしたい」といった願いです。こうした目的を達成するためには目に美しいだけでは足りません。計算されたマーケティングのノウハウが必要です。
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