ポストプロダクション関係の費用
映像制作におけるポストプロダクションというのは、撮影した素材を編集したり、その編集アガリの映像に音を付けたりする、いわゆる撮影後の作業全般を指しています。
編集というのは文字通り、撮影した素材動画を台本などに従って、時には臨機応変にインスピレーションに従いながら切り貼りし、映像として「ストーリーの流れ」を構築する作業です。弊社では自社にノンリニア編集室がございますので、こちらで編集を行っています。
MAというのは編集が上がった「画完パケ」にナレーションやBGM、そして効果音などを入れる作業です。MAは「音の編集」ともいえるもので、BGMを入れて体裁を整えれば良いというものではなく、注目させたい部分を強調したり、映像の流れのセンテンスの区切りを音で明確にしたりと、映像演出上とても重要な作業です。
撮影後の映像編集やMAの費用の相場
それでは、映像制作におけるポストプロダクション費のそれぞれの項目について触れてみたいと思います。以下の表は、弊社の編集室を使用した場合の価格です。外部編集スタジオを使用する場合は下記に別途ご説明する通り、加算されますのでご注意ください。
ポストプロダクションの相場 | |
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編集 | 1日1人の編集者が作業する費用 6万円前後 |
MA | 1日1人の技術者が作業する費用 6万円前後 |
ナレーション | 1回の収録 6万円~20万円 |
映像編集の費用について
パソコンを活用したノンリニア編集という方法が現在は主流になっています。そのため昔のように莫大な費用がかかるという性質の作業ではなくなってきています。
とはいえ注意しなければならないのは、下がったのは機材の利用料金のみであることです。人件費そのものが下がったわけではありませんし、編集という作業の性質上、人件費はしかるべき金額を用意していただいたほうが、結果としてうまくいくことが多いのも編集という作業の特徴です。
相場としては人件費として一日あたり6万円前後を考えていただくと不足することはないと思います。
MAの費用について
MAというのはマルチプレックスオーディオの略称です。多重録音によって撮影時の生の音声に加えて効果音やBGM、そしてナレーションなどを加えていく作業を指します。 作業としてはまず音効と呼ばれるスタッフがBGMや効果音を選定し、音の組み立ての設計をします。この音の組み立てには、演出の意図が細かく反映されますし、音にどれだけ凝っているかで作品のクオリティに大きな差が生じるのです。
音効の費用について
映像に合わせて音楽や効果音を選定する作業を音効と言います。映像の仕上げの段階で、雰囲気を決定してしまう作業ですので大切です。
また音楽の場合は著作権が問題になることがあり、JASRACに音楽の著作権料を支払ったりという事務的な作業も含めて音効が行います。
近年では著作権フリーの音源でもクオリティの高いものが出回っていますので、こうした素材のみに限定して音素材を選定することもあります。
音効の費用は作品規模によってまちまちですが、尺が10分以上ある作品の場合は概ね尺1分につき2万5000円を見積もっておけば大抵は足りるのではないかと思います(ただし映像尺に限らず最低でも20万円程度をお見積りください)。
ナレーターの費用について
ナレーターという仕事はいわゆる芸人ですので、ランクによってその値段はまちまちです。
また、ナレーターの費用は一本で計算することがほとんどです。修正でナレーションを差し替えるなどの作業が発生した場合にも別途お金がかかります。
相場についてですが、こればかりは事務所に聞いてみないことにはわかりませんが、よほどの大御所でない限り、一本の作品で6万円から8万円程度を見積もっておけば足りるのではないかと思います。修正の場合は一回MAに足を運んでいただくごとにさらに数万円かかります。
また、男性ナレーターは少ないため比較的高めになる傾向があります。
編集室/編集専門スタジオを使用する場合
リニア編集などのために編集スタジオを使用したい場合は別途編集スタジオ使用料が見積に加算されます。
費用の相場は使用する編集スタジオによってまちまちですが、こうした編集スタジオは1時間あたりの費用で決まっており、1時間3万円~6万円ほどが相場とお考えください。弊社でも見積もり段階では最低でも4万円で計算させていただいております。
10分の作品をリニア編集で完パケにするために使う時間は大体ですがオフライン済の素材を持ち込んでも5時間はかかります。また、こうした編集スタジオを使用するメリットは当然弊社のスタジオで対応できない部分の編集になりますので難易度が高いシーンが多く、その分時間がかかります。
編集スタジオを使用する場合は詳しくご説明しますので、見積段階でご相談させていただきたいと思います。