難易度が高い耳鼻咽喉科の映像制作
医療映像は映像制作会社にとってリサーチへの負担が大きく制作難易度が高い分野ですが、その中でも耳鼻咽喉科の映像をわかりやすくスムーズに見せることは大変難しい仕事です。
特に鼻、喉、耳といった部位は、画的に位置関係をつかみにくいため、すべてのカットで視聴者に「どこから見ているのか?」つまり「視点」を無意識下で意識させなければならないからです。一度位置関係を見失うと、視聴者は動画を見ても、そこで何が起きているのかすら把握できません。
また、鼻、喉、耳といった部位をキレイに映像化するのも大変な工夫が必要です。どこからどこまでなら実写映像を使えるか?どこから先はCGやイラストに頼るか?そのサジ加減が大変難しい判断となりますし、下手をすると映像作品すべてをCGで作る必要があるかもしれない分野、それが耳鼻咽喉科の映像制作です。
こうした難しさを解決し「すんなりと受け入れられる映像」を目指すために役立っているのがデキサが培ってきた映像演出術をはじめとした数々のノウハウです。
解剖学的位置関係を把握しやすいカメラワーク
医療映像の演出において私たちデキサが特に重要視しているのがカメラワークです。カメラワークが正しくなければフレーミングされた被写体の位置関係を視聴者が把握できません。そのためあくまでセオリー通りに正しいカメラワークを、制約が多い医療映像の制作現場でも常に意識して実現していきます。このカメラワークへの注力は何も実態があるビデオカメラだけにとどまらず、CGソフト内のバーチャルカメラにも及びます。
デキサがこだわるカメラワークは一見セオリー通りではあるのですが、だからこそ解剖学的な立体構造を把握しやすい正しい映像を作ることができるのです。
咽頭・喉頭など三次元モデルが揃う
耳鼻咽喉科における映像制作で必須となる咽頭・喉頭・内耳・外耳・鼻腔など様々な三次元モデルパーツが揃うこともデキサの強みです。医療案件に携わり20年にわたり制作・蓄積してきたこれらの三次元データが私たちデキサの財産です。
ただしこれらモデルは映像演出的に正しく把握しやすいカメラワークなどが備わってはじめて意味を成します。デキサは映像制作のプロフェッショナルとして、これら三次元CG素材を活かしきり、耳鼻咽喉科に関わる様々な映像制作のニーズにお応えしています。
耳鼻咽喉科映像制作事例
以下のような作例が御座います。参考までにご紹介したいと思います。
胃管挿入に係る死亡事例の分析~動画版
一般社団法人日本医療安全調査機構が発行する『栄養剤投与目的に行われた胃管挿入に係る死亡事例の分析』の副教材として制作した『下咽頭と喉頭の解剖と機能~胃管誤挿入を防ぐために』(監修:東京医科大学耳鼻咽喉科主任教授・塚原清彰氏)という動画をご紹介します。
下咽頭と喉頭の反射の様子などを動きのあるCGアニメーションとして再現し、直感的にその構造と働きを把握することができるよう工夫した動画です。