ウェブ動画マーケティング術セミナータイトル

映像クリエイターとマーケティング

社長写真映像屋の私がこう言ってしまうのも何ですが、私の仕事の8割程度は、実はマーケティング(狭義で分析・広報・営業)の仕事です。映像制作会社と言ってもその規模はまちまちで、デキサは超大手プロダクションとは違いますので、営業部が存在しません。そこで社長の私が現場仕事をしながら同時に会社のマーケティングも担当しているわけです。つまり私がマーケティングを知らなければ会社は潰れ、私や仲間の生活も壊れますし、取引先にもご迷惑をおかけすることになるわけです。

また、映像制作という仕事は本来、マーケティングとは不可分な仕事です。
例えばテレビ番組は視聴率を取ることによって商品価値が高まり広告主もメリットを享受することができますが、この「視聴率」を取るという仕事の本質はまさにマーケティングと同類のものです。
視聴者動向や視聴者構成(オーディエンス・コンポジション)を裏読みし、どんな情報が今求められていて、どういう手法でその情報を扱えば視聴者のストライクゾーンに入るかを徹底して分析し、その結果を番組の演出にフィードバックする能力がディレクターやプロデューサーに求められています。

視聴者心理を裏読みする

映像制作者には、その映像作品の視聴環境や視聴者層を想定する能力が求められる

さらに言えば、弊社のお客様の場合、マーケティングの道具としての動画をお求めになって弊社を訪れる方も多いので、私がそっち方面に多少の知恵を持っていなければ、良いアドバイスも仕事はできません。つまり映像制作者という存在は、本来は常にマーケティングというものの近くにいるのです。

当ウェブセミナーの最終目標

さて、何で私がウェブ動画マーケティングのセミナーの初回でこのような話をするか、その理由をご説明しましょう。

会社の広報目的

まず第一に私自身がウェブ動画を数多く受注している映像制作会社デキサの社長であり、これを読んでおられる方々にデキサを安心してご活用いただいたいという狙いがあります。全部読む必要はありませんが、私がウェブ動画を使って何をできるか?その片鱗でも感じ取っていただければ幸いですし、ぜひ動画制作のご相談をお気軽に持ちかけていただけたらと願っているからです。

>>参考~ウェブ動画制作サービスの紹介

他のプロへの参加呼びかけ

そして第二に、テレビなど保守的メディアで活躍しているプロの映像制作者たちに、ぜひもっとウェブ動画の世界を積極的に参加してほしいという願いがあるからです。
ウェブ動画というとテレビと異質なものと考える人は多いかもしれません。確かにウェブ動画というのはマーケティングと一体のものがほとんどですし、例えばお笑い番組を手掛けているディレクターからすると遠い世界のように感じるかもしれないのですが、実は「視聴率を狙う」という行為とマーケティングの考え方は基本的に同じものです。
もちろんテレビ業界がウェブの活用に積極的なのはよく存じておりますが、しかしその積極性も、電波を使った放送におけるCMでの収益構造をどう拡大するか?という目的があってのことです。ご存じの通りテレビとウェブでは利用者層がまるで違います。視聴者層を電波に取り込むためには、ウェブの活用法を今真剣に考えなければならない時代に来ているというだけのことです。
今、テレビの現場にいるプロがウェブと関わっているとしても、それは「テレビのためのウェブ」の仕事であり、結局のところテレビという枠から外れていません。
ただし、これから先でお話するように、ウェブの世界にはグローバルスタンダードな映像制作工程をすべて理解しているプロが必要ですし、参入する隙間はまだまだあるのです。ですから臆せずどんどん参入してもらいたいという狙いがあります。

ウェブ動画制作業界再編の必要性

そして第三に、マスメディアで活動している、ある意味で保守的なプロの映像制作者たちにウェブ動画に積極参入してもらうことで、ウェブ動画の世界の業界再編を狙いたいという想いがあるのです。
私自身、マスメディアで長年ディレクターやプロデューサーをしてきたわけですが、今はウェブというメディアに大きな可能性を感じています。しかし今のウェブ動画制作業界は、現在のインターネット広告の規模や、今後の需要増大を考えるとあまりに貧弱(お粗末)かつ狭い世界です。

グローバルスタンダードな映像制作システム

業界全体で共有している制作システムが無いと作品規模に応じた会社間の協業が難しくなる

簡単に言うと、テレビ業界などとは違い、ウェブの動画制作の世界はエジソンやフィルム時代からの連続線の上にいないのです。映像制作の手順を含め、映画やテレビの世界では100年かけて映像を効率よく制作するシステムや暗黙のルールなど「お作法」とも言えるものを共有してきた歴史があります。しかしウェブ動画制作業界というのは、こうした熟成されてきたグローバルスタンダードの上に成り立っていませんから、構造的に脆く、需要増大が本格的に起きた時に、対応しきれないのは目に見えています。
ところがまだこの危うさにウェブ業界が気づいていません。小さいものかもしれませんが、混乱があちこちで起きることは目に見えているのです。

2019年に電通が発表したデータでは、2018年のインターネット広告費が1兆7000億円を超えました。これはテレビCMなど地上波広告と同等の数字です。そしてこの数字は他の広告媒体とは比較にならない速度で拡大を続けています。
そして今はまだテキストや画像をメインとしたインターネット広告がほとんどですが、動画化への流れが今後は本格化するものと思われます。ただでさえインターネットの広告費は増大中なのです。このインターネット広告の中の割合として動画が増えることになったら、既存のウェブ動画制作の業界など崩れ去るものと思いますし、業界再編が起こることは間違いないのです。
もちろん電通や博報堂といった世界最大クラスの広告代理店も、その優れた頭脳を徐々にインターネット、しかもウェブ動画に向けつつあります。このインターネットウェブ動画の需要拡大とバジェット拡大は必然となりつつあるのです。

業界再編は必ず起きる

今後は、保守的「お作法」を持つグローバルスタンダードな制作システムを運用し、速報性に優れ、危機管理体制が整っている制作会社しかウェブ動画の業界でも生き残れない時代が訪れるでしょう。
市場規模が拡大し、多様なウェブ活用が起きた時、大きな作品から小さな作品までを効率よくスムーズに制作するためには100年の歴史の上に洗練されてきたグローバルスタンダードな制作システムが求められるのです。

私、そして私の会社であるデキサは、これまでマスメディアを主軸に活動してきましたが、今後ウェブというフィールドを主戦場と考え、180度の方向転換をするつもりです。ウェブの世界における動画の需要は今後ますます増大します。そして多くのお客様にとっても、デキサがウェブ動画制作に注力することは歓迎されるものと確信しています。

本来のプレーヤーがフィールドにいない

では先ほど触れた「グローバルスタンダードな制作システムの重要性」を知るためにも、現在のウェブ動画制作業界の構造と問題点をご説明しましょう。
こうした現状を知ることは、これからウェブ動画の制作を依頼しようとされている潜在クライアントの皆様にとっては大変有意義であろうと思います。

ベンチャーしか存在しない

実際にGoogleでウェブ動画を制作する会社を探そうとすると、どの受け皿も「帯に短し襷に長し」という状態です。なぜなら、今ウェブ動画を支えているのは、ウェブ動画だけに特化して制作しているベンチャー系企業がほとんどで、お客様からすると選択肢が限られている状態なのです。
しかし従来から映像を生業にしてきた大御所の制作会社はウェブの動画を積極的に作ろうとしません。あいかわらずテレビにフィールドを絞っています。本来なら旧来からの大御所がいて、そしてベンチャーがあって、規模やバジェットによる棲み分けのようなものが出来ていないと、お客様が困るだろうというのが私の主張です。

ガラパゴス状態のベンチャー制作会社

特に現状のウェブ動画の世界で困るのは、それぞれの動画制作会社がベンチャーのため、保守的な映像制作のフロー(先ほど「お作法」と表現したもの)を理解していないということです。制作フローも会社によって全くバラバラ、まさにガラパゴス状態なのです。これでは作品規模に応じた協業など、フォーマットが違い過ぎて不可能です。

映像も100年の歴史がありますので、その間に様々な問題点が解決されながら、事故を防止しつつ速報性に優れるコンテンツ制作ができるようなグローバルスタンダードとも言えるフローが存在するのです。
テレビ業界の場合、こうしたグローバルスタンダードな「お作法」に則った形でそれぞれの映像制作会社や撮影技術会社、そしてテレビ局や大手代理店が動くため、打ち合わせもそこそこで、朝初めて会った赤の他人とでもスムーズに連携プレイも可能ですし、不要な失敗を防止しつつ安全にコンテンツ制作を行うことができるのです。
ところがウェブ動画制作業界では、こうしたグローバルスタンダードなフローを採用しているベンチャーはほぼ皆無です。これでは各会社がスタンドアローンでは動くことはできても、柔軟な連携プレイは不可能です。連携プレイができなければ、大量受注や大規模作品への対応ができません。今の市場規模ならこれでも何とかなりますが、正直、今の倍の量になったら破綻することは見えています。スタンドアローンでもし大量受注・大規模制作に対応するとなると、一社が社員を大量に抱えて巨大化するしか方法は無いので、コストは膨大に膨れ上がります。結局そういう会社は衰退の一途をたどるはずです。

裾野は広いが上に伸びない

私の会社はテレビ局とも取引がありますし、同時にウェブ動画も日本最大規模と言われるサイトの動画コンテンツを手掛ける状況なので、両方を知る立場として言いますが、今のウェブ動画制作業界は玉石混交ではあるものの、まだまだ未成熟な業界です。裾野の広さはあるのですが、裾野ばかりで上に伸びる選択肢の多様性が無い状態です。

ウェブ動画の世界でも、高度な水準を求めている客層もいるはずなのです。そして、彼ら100年の映像の歴史を正当に引き継ぐ王道の会社が多数参入することによって、ベンチャーもその刺激を受け、ウェブ動画の世界にグローバルスタンダードという考え方が生まれるはずなのです。

映像制作者は今すぐマーケティングを学ぶべし

とはいえ、保守派の映像クリエイターがそのまま今のウェブ動画制作業界に進出してきても、ことマーケティングから逆算して動画コンテンツを仕上げるという意味において、役不足と言わざるをえません。良いコンテンツを作ろうとする想いやテクニックも大切ですが、もっと「売れるものを作る」「売る事を助けるものを作る」という意識を持たないと、映像を作ることにどれだけ長けていたとしても、マーケティングが常につきまとうウェブ動画制作の現場では意味がありません。意識変革が必要だと思っている部分です。

とはいえこれは無理もありません。映像制作者の多くはクリエイターとして道を究め、最終的には他人様から「あいつはアーティストだったね」と惜しまれつつ人生を全うしたいと、そう願っている人なのです。そもそもマーケティング・コンサルタントのような仕事をその人たちにやれというほうが無理があります。

かく言う私自身、ゴールデン枠の番組を渡り歩いてきた生粋のテレビマンですが、実際のところ、会社を建てるまではマーケティングというものを意識することはありませんでした。今はお客様からのご要望と、自分の会社存続のためにひたすらマーケティングに類する分野を独自の立場から分析している毎日です。そしてそんな毎日が12年になろうとしています。

動画を征服した者がウェブを制する

私のような映像屋がウェブというメディアの特性とマーケティングの知識を使いこなすメリットは計り知れません。なぜなら今後、少なくとも10年の間には検索エンジンに大きな転換期が訪れ、動画がウェブ・マーケティングの主役になると予想されるからです。コンピュータの世界はアルゴリズムのアップデートで革命的な出来事が一気に起きますので、その変化は急激に起こると思います。

後の章で解説しますが、ウェブサイトというのは基本的に文字情報の「テキストデータ」、写真やイラストといった「画像データ」、そして音声や動画といった「動的コンテンツ」から成り立ちます。しかし多くのウェブサイトはテキストがメインで、そこに画像がちょっと入って補足説明を担うという程度のものです。これでは紙で印刷した書籍と何が違うのでしょうか?

ウェブサイトの構成要素

ウェブサイトは静的コンテンツと動的コンテンツの両方から成立していることが特徴

本来、ウェブサイトのようなマルチメディアというものは、静的コンテンツ(テキストや画像)から動的コンテンツ(動画や音声)までを分け隔てなく束ねることにこそ、その真の存在価値があるはずなのです。こうした「包括性」をウェブメディアのレーゾンデートルだとすると、今の多くのウェブサイトは、(当サイトも含め)まだまだ未完成の領域です。

今はまだ過渡期ではあるのでしょうが、必ず動画コンテンツこそウェブメディアの主流となる時代が訪れるでしょう。ですから、ウェブの中に今後動画がどうやって組み込まれ、それが一体どのような立ち位置でマーケティングに役立つのか?いわば「ウェブの一部」としての動画の在り方を考えることが、今、この時代に現場で闘う私たち映像マンにとっては、大変重要なのです。

そして、こうした研究が新しい時代の洗練された新しいマーケティングを生み出すものと確信しています。

 

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ウェブ動画制作お引き受けいたします

ウェブ動画制作タイトル弊社デキサではマスメディアでの経験を基に、その柔軟性を残しつつ多様なニーズにお応えできるウェブ動画制作ソリューションをご用意して皆様からのお声掛けをお待ち申し上げております。
YouTubeなど動画配信サイトが対応を始めた4Kデジタルシネマフォーマットや、5.1chサラウンド音声制作にも完全対応し、3D-CGやイラストアニメーションといった多彩な表現手法にも対応いたしております。
大きなフィールドで活動してきたからこその企画力や制作力ばかりか、不測の事態を防ぐ危機管理意識の高さなど、メジャーメディアにおけるスタンダードの利点を、ぜひ皆様のマーケティング動画制作にお役立てください。

>>参考~ウェブ動画制作