撮影機材~三脚

映像のクオリティを決定する三脚と雲台

sp002映像のクオリティを考える際にとても大切なのが、動画そのものの「画質」を決定する要素と、「映像作品としての総合的クオリティ」を分けて考えることです。
画質を決定する要素は、まず第一にカメラ本体です。解像度や色彩など画質を決定する要素は、そのほとんどがカメラ本体の機械的な性能に依存しています。これは機械としての性能そのものですから、画質が良いカメラを使用するしか方法はありません。また、画質は照明にも依存することがあります。とはいえ、これは基本通りに当てることが出来れば、差別化することは難しいところです。
ところが映像の総合的なクオリティを決定している要素は多岐にわたり、どこをどうすれば良いか?は、映像制作のプロフェッショナルとして永遠のテーマでもあります。制作スタッフの進行のスムーズさ、構成作家の書く台本、ディレクターの演出、カメラマンのモチベーションの高さや総合的技術などが複雑に絡み合うため、どこをどうすれば名作と言える作品が完成するかは一概には言えません。
とはいえ、撮影技術に限って言うなら、カメラワークこそが映像の総合的なクオリティを左右する要素であることは明白です。このカメラワークはカメラマンがいかに機転を利かせた撮影を行うか?また、ディレクターがいかに演出意図をカメラマンに伝達できるかがカギですが、機材に限って言うなら、カメラワークを担保している機材はどこかというと、一番が三脚と雲台から成る「三脚セット」であることは明白です。

動画撮影用三脚の機能

「三脚セット」とは、狭義における「三脚」と呼ばれる地面に触れる三本脚の部分があり、その三脚の上に縦横両方に向きを変えることができる「雲台」というパーツが載っています。
動画撮影用の三脚セットは写真撮影用の三脚セットとは、根本的な目的が違います。写真撮影用三脚セットの目的が「カメラを固定すること」だとすると、動画撮影に使用する三脚セットというのは「スムーズに動かすこと」が目的だからです。
動画撮影の専門用語で、カメラの横の向きを変えることを「パン」と言います。そして縦の向きを変えることを「ティルト」と言います。このパンとティルトをいかにスムーズに行うか?それを担保するのが三脚セットの性能ということになります。
動画の撮影は、このパンとティルトを行いながら流れるようにカメラを動かしつつ行いますので、三脚セットにちょっとでもガタがあったりすると、流れるようなカメラワークはできません。
三脚セットの中で地面に触れている三本脚の部分を三脚と言いますが、この部分は「剛性の確保」という意味で非常に重要です。カメラワークが安定するかどうかは、まず第一にこの三脚部分の安定性にかかっているのです。
また、パンとティルトのスムーズさを左右するのが雲台です。動画撮影用雲台は油圧機構が内臓されており、どの方向に向ける移動を行ったとしても「ねばり」のある動きをすることができるように設計されています。また、カメラの前後重量バランスに合わせて調整することで、固定ねじを締めていないフリー状態でも、カメラの向きが変わらないように、カウンターバランスという機能が備わっています。こうした油圧機構やカウンターバランス機構の存在は、写真用三脚セットと最も違う部分です。

デキサが採用している三脚セット

デキサでは昔から報道などテレビ番組制作の現場で採用されているイギリス製のヴィンテン、そして近年台頭してきた国産のリーベックなど、様々な三脚を現場ごとに選定して使用しています。以下に弊社が所有し、運用している主だった三脚セットをご紹介します。

ヴィンテン製ビジョン11

DSC_7406イギリスの三脚メーカー、ヴィンテンが製造するフラッグシップモデルです。
テレビ報道の世界では業界標準となっている機種ですので、取材の現場では最も目にする機種と言っても過言ではありません。
どのような重量のカメラでも確実にバランスさせることができるパーフェクトカウンターバランス機構を搭載していますので、弊社が使用するカメラであれば大抵のカメラで使用することができます。
また、油圧の強さを調整することができ、その強さをデジタル表示する機能があるため、素早いセッティングが可能です。
三段脚で、どのような高さからでも安定した撮影が可能で、ネジ類も「カチッ」と止まる節度感があり、オペレーションしていて安心感があるのも特徴です。

リーベックシリーズ

250_heiwa従来はプロ用三脚というと、イギリスのヴィンテン、そしてドイツのザハトラーなど海外製がほとんどでしたが、近年では国産のメーカーも優れた製品を製造するようになっており、リーベックはその代表挌として知られています。
リーベックでは様々なサイズのカメラに合うように、多彩なラインナップを揃えています。
弊社ではこのシリーズを積極的に採用しており、ENG用の85や60等のENG用モデルから、小型カメラ用の55というモデル、さらに家庭用カメラ向けのものまで多数取り揃えています。
どのモデルも、それぞれのクラスとしては軽量かつ剛性があるため、安定した撮影ができ、しかも比較的安価なため、用途別に最適な三脚を揃えても映像制作のコストを圧迫しないことは大きな利点であると思います。
特にH85という雲台を装備したENGモデルに関しては、完全なカウンターバランスが働き、油圧の調整も無段階調整可能で、どのようなシチュエーションにおいても最良のカメラワークを実現することができる高いクオリティを有しております。