信頼性の高いP2-HD自社機材による撮影
デキサはHDによる映像作品のほぼ95%を、放送用のP2方式のカメラで撮影しています。今では一般的に映像制作現場で使用される小型のハンドヘルドカメラに比較して、弊社が使用しているような、ショルダータイプの大型カメラ機材は、取り回しに重さはあるものの、信頼性が高いという大きなアドバンテージがあります。
プロの映像制作にとって大切なことは信頼性です。信頼性の確保のために私たちはレンタル機材を使わずに、カメラなどの自社撮影機材を準備しております。
この自社機材はパナソニックのP2方式という放送用メモリー記録方式のものです。メモリー記録方式は回転部分が少なく、過酷な環境下でも故障率が少ないのが利点です。また自社機材はメンテナンス効率も良く、履歴のわかる機材による収録は安心感が違います。
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回転部分が無いメモリー記録によるカメラ収録
メモリーパナソニックの放送用動画記録方式「P2」はメモリー記録方式です。メモリー記録方式の放送用カメラはテープのような回転部分がありませんので、信頼性が高く、安定感が高いのが特徴です。特に激しい温度差があるような環境下では、テープ記録方式では問題となるテープドラムの結露の問題が発生しませんので、温度が急上昇、もしくは急低下した際にも即座に回すことができるという大きな特長があります。
さらにテープでは問題となる振動も、メモリー記録方式ではテープとヘッドの密着性のような問題が原理的に発生しませんので、走りながらの撮影などでもドロップアウトが発生しないという利点があります。
編集まで一貫してP2-HDで構築
デキサは編集も含めた映像制作の工程を通してP2-HD方式で統一しています。そのため収録でコピーしたP2の高画質かつ扱いやすい動画ファイルをそのまま編集にかけることが可能です。
従来のテープ撮影では、ノンリニア編集というPCを活用した編集機で動画ファイルを扱えるようにするために欠かせなかったテープの読み込み作業、つまりデジタイズ(キャプチャー)作業を排除することで、より時間のかからない効率的な現場運用を実現しています。
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>>映像制作の工程
安定した画質の放送用動画ファイル方式による映像制作
P2-HDに利用されている動画圧縮技術(コーデック)はフレーム内圧縮という方式を採用しています。これはJPEGとして独立した一コマ一コマの画像が連続しているとイメージしていただければわかりやすいのではないでしょうか。
通常の家庭用で使われているMPEGは15フレーム、つまり0.5秒ごとに完全なフレームが存在し、その中間のフレームは基準となる完全なフレームとの差分の信号のみを記録するという方法をとっています。これでは一コマ分ドロップアウトしてしまうと下手をすると0.5秒間映像がまったく出ないという現象すら可能性としては考えられます。
しかしJPEGが連続しているフレーム内圧縮であれば、一コマのドロップアウトは一コマの被害で済むという長所があります。これも信頼性こそが重要視される放送用として展開してきたP2ファイルならではの長所です。
P2がサポートしているコーデックはいくつかあります。
P2コーデックの代表格はDVCPRO-HDです。このコーデックは1080iの場合は1280×1080ピクセルの解像度です。映画撮影用のVARICAMなどでも採用されているもので色彩の表現力には定評があるコーデックです。
さらに新型のAVC-Intraも解像度で定評があるコーデックです。1080iの場合の解像度は1920×1080ピクセルで、つまりフルピクセルのHD収録が行えます。
弊社では上記のコーデックから、撮影条件と最終完パケの方式を鑑みて選択しています。