2025/07/16公開
専門学校じゃ足りない
よく「CGクリエイターになりたいのだけど学校はどういうところに行けば良い?」という質問をいただきます。大抵の方は専門学校を前提に話しているようですが、私は本当のことしか言わないので「専門学校だけでは使い物になりません」と答えています。
以下に弊社の正社員採用についてのページへのリンクを張るのでご一読いただければと思います。考え方がわかると思います。
CGってね、結局は道具なんです。表現手法です。なので「何かを描くためにCGがある」という理解が正しい。となるとCGを作ることそのものよりも、描くべき対象物/題材をよく知っていることが重要です。しかもその題材は年々高度になっていく。数年前は人工衛星で済んでいたものが、今は量子コンピュータの動作原理のCG映像化ですよ。さて、こういう学問をどこまで理解できるかな?
必要なのは題材を理解するための基礎知識
例えば量子の振る舞いのイメージCGを作ってくれと言われたとしましょう。量子の振る舞いが理解できていないなら、それはトンチンカンなイメージショットを作って終わってしまう。
または動いている自動車のエンジンの内部を見せたいから透視図CGを作ってくれと頼まれたとしましょう。これも工学的にどのような動作をしているのかを正確に理解している必要がありますし、炭化水素の燃焼に詳しくなければ燃焼室で燃える炎の色を赤く描いてしまうかもしれない。
つまりね、CG作るなんてのは「単なる小手先仕事」でしてね、本当に難しいのは「描く題材を正しく理解してそれをCGのコンテに落とし込む能力」ということです。そしてこうした仕事をできるようになるには、一定の学歴が必要です。
小手先のオペレーターで終わりたいか?
もちろんコンテが先に描かれていて、そのコンテの指定通りにCGを作るだけなら専門学校を出たばかりの子でもなんとかできるかもしれない。しかし、それって単なる「CGオペレーター」ですよ。だってCGを組み立てるためのソフトの使い方程度しか覚えていないんだから。
どうです?その程度のレベルで終わりたい?一生、他人が描いたコンテに従ってパソコンに向かって毎日何をやらされているかすら理解できずに手を動かす毎日。そんなんでクリエイターと言えますか?
私が必ず言うのは、「クリエイターというのはインテリジェンスを要する仕事だ」ということです。自分で情報を集めて理解して咀嚼してCGの映像として再構築する。これが本当のプロの仕事。だから今ウチは専門学校卒を採用していません。できることなら大学や大学院を出ていてほしい。しかも理系の分野や医学系が望ましい。
専門学校に二年通って、それでできる仕事なんてものは将来はありません。ちゃんと長くメシを食いたいなら、ちゃんと大学行ってくれと思う。
理想を言えば
理想を言えば、専門学校と普通の一般的な理系の大学学部は両方出ててもらったらうれしいけど、私の会社の経験では、そんな人は一人しかいませんでした。その人は大学の物理学科を出て、その後大学院で物理学の修士号を取り、その後、東放学園という専門学校で映像を学んだ人です。でもね、もう本当にウチにはもったいないくらい仕事をしてくれました。
あと、うちで仕事をしながら大学で学ぶという人もいます。この方はうちの社員ではなかったのですが、うちの仕事を長年やってくれていて、今後のことを考えると学んだほうが良いだろうというご判断で大学に入られました。
つまりね、結局、この仕事をする限りは「学問」「一般教養」が必要なんです。それと日々新聞や雑誌に目を通して常に最新の情報を頭に叩き込んでおく姿勢です。
とにかく若い方は、まず学んでください。それが一番良いと思います。


